以前から気になっていた、前田裕二さんの「メモの魔力」を読みました。
とにかく無心になって読んでいました。
ページをめくる手が止まらなかったです。本当に。
読み終わった今、非常にショックを受けています......。
「気になっていたのに読んでいなかった。なんて時間を無駄にしていたんだろう」と...。
気になったあの時にすぐに読んでいたら、もう少し今までの人生が変わっていただろうな。
そう思わされるような一冊でした。
「メモの魔力」は2018年に初版が出版されていますから、少なくとも2年ほど、僕は遅れているというわけですね。。。
まあでもまだ2年の遅れで良かったのかもしれませんね。
何事も始めるのに遅すぎるということはありませんし、、、。
とはいえ、「気にはなっているけどまだ読んでいないよ」という方は、読み終わった後に僕と同じショックを受けるでしょうから、その覚悟を持った上で読むことをおすすめします。
では、「メモの魔力」を読ませていただいた書評を書かせていただきますので、参考までに。
手段と目的を明確に意識した方法論
僕は「手段と目的を意識的に区別する」ということを自分自身の一つの軸にしています。
というのも、何かのために努力をし始めたのに、途中からその「目的」ではなく、実際に行っている「手段」の方を重視するように意識がそれてしまうことが往々にしてあると感じているからです。
具体的に言うと、例えば「数学の勉強」を例に考えてみましょう。
社会人の皆さんも、学生時代に一生懸命勉強されたことと思います。
さて、「数学を勉強する」ということの「目的」は、多くの人にとって、志望校に合格するための「点数を取ること」だと思います。
そのための「手段」として「問題集を解く」ということを行うでしょう。
冷静に考えれば当たり前ですよね?
でも実際には、多くの人が「問題集を何周すればいいのだろうか」「私は問題集を3周もしたのに、テストで点数が取れなかった。報われていない!」などといったことを主張します。
これが、「手段と目的を区別できていない状態」だと僕は思います。
目的は「点数を取ること」だったはずです。
問題集はそのための「手段」の一つでしかありません。
なのに、「問題集を何周するか」というような手段の方にフォーカスが向いてしまっているのです。
「目的と手段を区別」できていれば、本来悩むべき部分はそこではないと気づくはずです。
「点数が取れなかった」というところにフォーカスし、そこからその理由として「手段」の検討にうつるはずです。
また、「問題集を何周すれば良いか」ということに悩むこともないでしょう。
「目的」を意識できていれば、「十分な得点が取れるなら、1周でもいいし、逆に3周しても十分な得点が取れないのであればまだまだやらないといけない」ということがわかるからです。
このように、何かを達成するには「目的と手段を意識的に区別すること」が重要であると僕は考えています。
さて、本題に戻って、前田裕二さんの「メモの魔力」ですが、この本に書かれているメモの取り方は決して「メモの取り方」という「手段の紹介」で終わっているものではありませんでした。
「なぜメモを取るのか」「メモを取る目的は何か」ということを明確に意識した上でのメモの取り方が紹介されていたのです。
前田さんの著書を僕などが「評価」するのはおこがましいことも甚だしいのですが、無礼を承知の上で、「前田さんは目的と手段を区別している方なんだろうな」と思いました。
加えて、自分が軸にしていたことが、ある意味正しかった、少なくとも間違いではなかったのだろうなと感じ、少し自信にもつながりました。
このように、目的を明確に意識した上でのメモの取り方が紹介されていますので、本当の意味で実践する(つまり、目的を達成する)のは難しいと思います。
しかしその分、「メモの魔力」に書かれている方法を参考に、さらに自分の頭で考えて利用していけば、必ず成果を得ることのできるものでもあると強く思いました。
読み終わってすぐにメモを取るための少し小さなノートと、少し高価なペンを買いに行って、すぐにメモを書き始めたことは内緒です笑
前田さんが「メモの魔力」の中で何を「目的」として設定しているのかは、ぜひ本を手にとって確認してみてください。
抽象化をさらに高次に抽象化してくれた一冊
もう一つ、僕が受験勉強をしている時に意識していたのが、「学習内容の『一般化』と『言語化』」でした。
これに関しては過去に書いた数学の勉強に関する記事をチラッと見ていただけるとお分かりいただけると思います。
簡単に言うと、日々取り組む問題集の問題は具体例でしかなくて、目的は入学試験本番での問題を解けるようになることですから、日々の問題集を解く時に使った概念を言葉にすること(言語化)で、どの問題にも利用できる概念に変える(一般化)ということです。
これを意識的に行うことで、大の苦手だった数学でも次第点をとり、志望校に合格できたんです。
数学はセンスだとかよく言われますがそんなことはありませんでしたね。
少なくとも入学試験程度であれば、努力で巻き返せました。
さて、また本題に戻りまして、「メモの魔力」では事象の「抽象化」と「言語化」の重要性が繰り返し説明されています。
前田さんのおっしゃる「抽象化」はおそらく、僕が勉強する時に意識していた「一般化」と同様の考えだと思います。
ですから、この「抽象化」や「言語化」の重要性に関しては、本当に心の底から共感しましたし、これからも大切にして行こうと思いました。
しかし、一方で、「メモの魔力」を読んでいる間中ずっと、反省していたことがあります。
それは、「僕は今まで、『抽象化』や『言語化』を勉強の範囲でしか使っていなかった」ということに気づかされたからです。
前田さんは「抽象化」と「言語化」を世の中のあらゆる事実に対して行っていたのです。
発想力が桁違いになるのも納得でした。
僕はせっかく「勉強」で得た経験や知見を全然日常生活に応用できていなかったんですよね。
大反省です。
「メモの魔力」は、勉強という小さな範囲でしか利用されていなかった僕の「抽象化」を日常のあらゆる場面、つまり人生全体に使える「抽象化」へと、次元を上げてくれたのです。
まさに、「抽象化」の「抽象化」が行われたというわけです。
皆さんも、日常で実は何かしらの抽象化を行なっているはずです。
意識していないだけです。
ただ、ここを意識しているのとしていないのでは雲泥の差があります。
「メモの魔力」はこのような日常に転がっている宝物のような知見に意識を向けさせてくれる本です。
アイデアが浮かばない、自分が何をしたいのかわからない。
このような悩みを抱えている方はぜひ「メモの魔力」を手にとってみてください。
「こんなに身近にアイデアがあったのか」と気づかされるはずです。
まとめ
ここまで書かせていただいたように、「メモの魔力」に書かれている内容は、実際には何か新しいものではありません。
みんなの目に映っているはずなのに、素通りしてしまっている事柄をいかにしてキャッチするかという話です。
「見る」のではなく「観察」する方法です。
これができるようになると世の中の見え方そのものが大きく変わるでしょう。
そしてもう一つ。
魔法は誰でも使えるものではありません。
呪文を唱えさえすれば誰もが魔法を発揮できるわけではありません。
呪文はいわば、それを唱えた人の本来の力を発揮するためのトリガーに過ぎないのだと思います。
「メモの魔力」に書かれている方法を実践しても、すぐにはその効果を感じることはできないでしょう。
メモを繰り返し、習慣化することで、その魔力をどんどん大きくし、そしていつの日かその魔力が発揮される日が来る。
この力は決して付け焼き刃のものではなく、自分の血肉となった力であると思います。
「メモの魔力」で学んだことを実践し、かつ自分の頭で考えて自分なりのアレンジを加えることで、僕もまたたくさんの目標を達成して行こうと思います。
そして、ここで「メモの魔力」を書いてくださった前田さんに感謝しても、言葉だけになってしまいますので、「自分の目標を達成する」という「結果」で、感謝を表せるように努力を続けます。
皆さんもぜひ、「メモの魔力」を読んでみてください。
よくある習慣のサイクルのようなハウツー本ではなく、アップヘリックス(up-helix)とでも言うべき本です。必ず成長できます。
10倍の値段で売っていても買うべき書籍であると胸を張って言える一冊です。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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