生物の問題で、少しレベルが高くなってくると実験考察問題や現象の理由説明問題が出てきますよね。
この理由説明の記述答案、模試などが返却されるといつもなぜか三角が付いて返ってきませんか?
でも、だいたい模試の採点だと、なぜ三角なのかその理由が書かれていない…
模範解答を見ても、自分の解答に非があるようには見えない…
筆者が受験生の時も、初めは何度かこのような状態によくなりました。
さて、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
みなさんは理由の記述の際に気をつけるべきことは何か、いつも意識して勉強していますか?
これを意識せずにただ闇雲に勉強していても、いつまで経っても三角答案です。
完璧に得点する答案を書くために意識すべきことをここで改めて抑えておきましょう!
現象の理由考察の道すじ
理由説明問題を解く時は、言うまでもなく、その理由が分からなければ何も書けません。
この理由を考えるときに、論理的に考えておかないと記述が不完全なことになりますし、
「ある問題は解けるけど他の問題は解けない」というような、正答率が不安定になる原因にもなります。
よって今一度、理由考察の方法を整理しておきましょう。
基本的に現象というのは次のように起きます。
P⇒Q⇒R⇒S…
つまり、Pが起こることでQが起こり、それによってRが起こり…という感じです。
もちろん途中で別のファクターが絡んでくることもあります。
「QとXが起こることでRが生じる」
といったように。
ただ、ここでは単純化するために、一方向をモデルとして考えます。
さて、「Sとなる理由を考察せよ」という問題があるとしましょう。
この時、皆さんはまず、与えられた条件の整理をしなければなりません。
闘うフィールドの状況を把握しておくのです。
次に、二つの試行の道筋があります。
これは生物に限らず数学でもなんでも当てはまることですが、
②ほしい結果から逆算して考えていく
です。
①はマッピングのような感じです。
わかる範囲をどんどん広げていって、複数の円が交わるところに答えがあるという感覚です。
そして、今回大切なのは②です。
つまり、まずはSの直接の原因であるRを考えるんです。
そしてRがわかったらその原因であるQを考える。
このように逆向きに一つ一つ明らかにしていってください(実際の問題を使って説明するとわかりやすいんですが、著作権等あるので…)
そして、その明らかにした要因に優先順位をつけて答案を作っていきます。
では、その優先順位はどのようにつければよいのでしょうか。
理由説明の記述
先ほどの段落で優先順位をつけるといいましたが、Sの理由として最も重要なのはP,Q,Rのどれだと思いますか?
答えはR、つまり「直接の理由」です。
これ、今はRという風に書いていますが、実際の問題ではあまりにも当たり前すぎて、答案で省略してしまう人が多いんです。
さすがにこれは書かなくてもわかってくれるはずだ、と考えてしまうわけです。
しかし、これこそが三角をくらう理由なんです。
例えば「尿中にタンパク質が含まれていない理由を述べよ」という問題において、
「タンパク質は分子が大きいから」
は不十分です。
これはいわばQに相当します。
尿中にこれらの物質が含まれない直接の理由は
「タンパク質は糸球体からボーマン嚢に移動することができないから」
です。
そして、「なぜ移動できないのか」に対する理由が「分子が大きいから」です。
例としては簡単すぎたので「それくらいできるよ」と思うかもしれませんが、直接の理由をきちんと答案に含めているかをどうか意識して記述している方は少ないのではないでしょうか。
意識して勉強している人とそうでない人とでは、どんどん差がついてきます。
なので皆さんは、これからきちんと意識して勉強していってくださいね。
まとめ
今回は「理由説明の記述法」というかなりピンポイントのテーマについて解説しました。
必ず、問われている現象に対する直接の理由を書くようにしてくださいね。
それでもまだ字数に余裕があればその一つ手前の理由を書き足していくというように進めていきます。
直接の理由は、あまりにも自明でも、省略せずに必ず書いてくださいね。
生物が得意になるために、次に読むべき記事!
理由説明問題や思考力問題などの記述問題の考え方はわかったものの、どんな参考書で練習を積めばいいのかわからないという方も多いでしょう。
そんなみなさんは以下のオススメ参考書に関する記事を参考にしてください!
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使う参考書を間違えると、一生懸命勉強した努力が水の泡になってしまうので、必見です。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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