・基本問題で学んだ知識や概念を応用問題でも使えるようになる
・問題集に取り組む際にその1問で終わらせずに派生的に様々な問題を解けるようになる
皆さん、数学の勉強をしていて、簡単な問題なら解けるけど、難しい問題になると解けないという悩みを抱えていませんか。
そしてそういうとき、先生などに相談すると、「基本問題をしっかりやりなさい。基本がしっかりできていると発展問題はそれの組み合わせでできるようになるから」、なんて言われるんですよね。
それでまた、青チャートなどの網羅系参考書をバンバン解いていく…
そういうパターンが多いと思います。
しかしそもそも、基本問題って何なんでしょうか。
ただガムシャラに簡単な問題を解いていれば本当に難しい問題が解けるようになるのでしょうか?
そこで今回は
そもそも基本とは何なのか
どのような意識を持って基本問題に取り組めば良いのか
について解説していきます!
"基本"とは何か
まずはそもそも"基本"とは何なのかについてです。
まず最初にはっきりさせておきたいのが、
簡単な問題 = 基本問題・基礎問題 というわけではない
ということです。
よく、基本問題について話すときに「教科書に載っているような基本問題を…」などという言い方をします。
そして、教科書に載っている問題は大抵簡単ですよね。
だから基本=簡単というイメージがついてしまうのも仕方ないと思います。
しかし、皆さんはせっかく時間を割いてこの記事を読んでくださっているわけですから、その誤解は解消しておいてください!
では、基本とは何なのかというと
数多くの問題に応用することのできる考え方
のことです。
基本問題というのはその”考え方”一つで解けてしまう問題ということになるでしょう。
よって、ただ漠然と基本問題を解いていてもあまり意味はありません。
解くだけだと自分がどのような考え方を使ってそれを解いたのかがわからないからです。
では、どのようにして基本問題に取り組めばよいのでしょうか…。
基本問題の取り組み方
すでに述べたように、基本とは「数多くの問題に応用することのできる考え方」のことです。
そして基本問題というのは、その考え方を使って解決できる簡素な例題ということができるでしょう。
では、僕たちがこの基本問題に取り組むときに何を意識すればよいのか。
それは
その基本問題の解き方の一般化
です。
一般化というのは、その問題を解くときに使った思考を明確にして、他の問題にも使える状態にするということです。
まだちょっと抽象的でどうしたらいいかわからないですかね。
もう少し具体的に言うと、
その問題を解くのに使った考え方を言語化する
という感じです。
例えば、ある図形問題を解くときに座標平面に持ち込むことでその問題を解いたとしましょう。
そんな時は
「✩図形をそのまま処理しにくいときは座標平面を設定してみる」
というようなヒトコトを書いておくんです。
こういう言い方をしておけば、その問題にしか使えない考え方ではなくなり、より汎用性のある概念に変わりますよね。
そして、復習の際にはこの言語化した概念を一気に見直すんです。
そうすると例えば図形問題系のとき、他にも「角度θを設定することで三角関数を持ち込む」とか、「ベクトルを設定することで処理する」とかがたまってくると思います。
こうして一つのカテゴリに対する解き方がたまったら、それを整理します。
①角度をθと置いて三角関数を利用
②座標平面に設定する
③ベクトルを持ち込む」
というように。こうしておくと次に図形問題が来たとき、そもそも手が出ない、なんてことはなくなりますよね。すでに上の3つの方針はすでに持っているわけですから!
しかも、もし仮に自分がそれまで解いた基本問題すべてに対してこのような一般化を行っており、図形に対する処理がこの3つだけだったのだとしたら、そこまでの学習であなたができるようになったのはその3つの方法しかないわけです。
もしそれで解けないならあきらめるか、本番で新しい解法を自分で思いつくしかないということになります。
(まあ順当に学習していればそんなことはないはずですが…。)
とにかく、このような感じで
基本問題を解くたびに、その問題をなぜ自分が解けたのかをよく考えて、それを言語化
しておきましょう。
これがその後、発展問題を解くときに絶大なパワーを発揮します!!
まとめ
基本問題を解くときは、その問題を解くのに使った考え方をしっかりと意識してください。
そして、
その問題はどのようなジャンルの問題なのか
どういう時に(どういう条件で)その考え方を使うとよいのか
こうしたことを考えて、その考え方を言語化してください。
最初はなかなかきれいにヒトコトにまとめることが難しいかもしれませんが、そこは段々慣れてくるはずです。
そしてある程度そのヒトコトが集まってきたらその整理を行っておいてくださいね!
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