今回は呼吸に関連して、不安感を解消したり、集中力を高める方法であるマインドフルネス瞑想について説明したいと思います。
ページの最後にはさらにマインドフルネスに関して学びたい方のために関連書籍もまとめておきますので、ご活用くださいね。
マインドフルな状態とはどのような状態か
マインドフルネスという言葉を聞いたことのある方も多いと思いますが、そもそもマインドフルというのがどのような状態なのかを知らない人も多いのではないでしょうか。
マインドフルとは、「過去や未来とは切り離して、今現在の自分に意識を向けている状態のこと」です。
この状態になるための方法がマインドフルネス瞑想法というわけですね。
マインドフルになることで、今目の前にあることに集中することができるようになり、過去や未来のことで悩みにくくなることができます。
また、他のものに注意が移ってしまうような注意散漫状態も防ぐことができるようになります。
他にも記憶力が上がる、人間関係が良好になる、痛みを感じにくくなる、免疫力があがるなど、マインドフルネスに関する様々な研究が報告されています(免疫力が上がるというのはどういう関係があるのか、俄には信じがたいですね笑)
さて、ここまでで、大まかにマインドフルな状態がどのような状態なのかわかっていただけたかと思います。
では、マインドフルネス瞑想はどのような方法なのでしょうか。
マインドフルネス瞑想とはどのような方法か
先述の通り、マインドフルネス瞑想はマインドフルな状態になるための方法です。
具体的には、自分自身の思考、感覚、感情に意識を向けることです。
これを行うために瞑想という形をとっているだけなので、後述しますが、別に瞑想出なくても、自分の思考、感覚、感情に意識を向けられればそれで良いです。
マインドフルネス瞑想はもともと、仏教の瞑想からできた方法です。
瞑想が及ぼす心理的影響が着目され、科学的に検証されて、マインドフルネス瞑想という形になりました。
ではその練習方法について説明します。
やり方そのものはとても単純なので安心してください。
- リラックスできる姿勢になりましょう。
あぐらでもいいですし、椅子に座っても構いません。
寝転んでも問題ありませんが、眠くなってしまうので僕はあまりおすすめしません。 - 大きく深呼吸しましょう。
大きく吸って、ゆっくりと息を吐きます。最後まで吐ききる方がいいでしょう。 - 深呼吸の時に、まずは自分の呼吸に集中してみましょう。横隔膜が下がって、肺に空気が入ってくるところを意識します。空気が入るにしたがって肺は大きく膨らみます。この感覚に意識を向け、集中しましょう。
吐く時には横隔膜が上がり、肺がだんだんと小さくなります。鼻から空気が出ていくところまで意識しましょう。 - 1〜3を繰り返すのですが、すぐに何か別の考えが頭に浮かび出てくると思います。
例えば、「今日の晩ご飯は何にしよう」「課題明日までだったな、今日中にやらないと」「昨日のお客さん、なんだか怒っているような顔してたな」「彼、今何してるんだろう」などなど。
このような別の考えが思い浮かんだら、まず、自分が今、そのようなことを考えているのだという事実を認識し、受け入れましょう。
「ダメだダメだ、呼吸に集中しないと」と否定する必要はありません。「ああ、今自分は晩ご飯のことを考えているんだな」というように受け入れるのです。
そして一旦、その考えを横に置いておきましょう。
「晩ご飯のことはあとで考えよう」という感じです。
このようにして、自分の思考に着目し、それを受け入れ、また一つのこと(今回は呼吸)に集中を戻すのです。
以上が最もシンプルなマインドフルネス瞑想の方法です。
3が現在の自分の感覚に集中している状態です。
そして、4で、現在の自分の感情や思考を認識し、受け入れています。
この「意識と受け入れ」がマインドフルネスの二本柱です。
*「意識」というのは自分の内部での反応や体験に集中する能力のこと
*「受け入れ」というのは自分の思考や感情の流れを否定したり回避したりすることなく観察し、受け入れることです。
どうですか?方法そのものは単純でしょ?
でもこれ、いざ実践してみるとなかなか難しいです。
最初のうちはすぐにいろんな考えが浮かんできます。
そして、無意識に「ダメだ」と否定してしまっているんですね。
「受け入れ」がなかなかできないのです...。
ただ、何日か繰り返していると、だんだんと思考を受け入れて、また呼吸に集中を戻すことができるようになってきます。
この練習をしていると、例えば勉強している時に、何か他のことを考えてしまうと、「あ、今勉強に関係ないこと考えてる。これはあとで考えることにしよっと」という感じで、自分の思考にいち早く気づき、また本題に集中できるようになってきます。
また、マインドフルネスの最終目標の一つは、「過去や未来に対する不安は現在の自分が作り出しているものである」ということに気づくことです。
この意識に至れると、不安感などにも対処することができるようになるというわけです。
マインドフルネスの他の方法
先ほど、マインドフルネスの最もシンプルな方法を紹介しましたが、慣れてくると呼吸以外に意識を向ける練習も取り入れるといいと思います。
具体的には、五感に集中します。
瞑想中、どのような音が聞こえますか?
鳥の泣き声、エアコンの音、外を走る車の音、誰かの話し声、などなど。
そして、皮膚感覚にも意識を向けてみましょう。
暑い?寒い?風はどの方向から吹いてきていますか?
汗はかいていますか?それとも皮膚は乾燥していますか?
椅子に座っているなら、椅子と触れているお尻や背中はどのような感覚ですか?
自分はどのような姿勢なのか頭に描けますか?
手はどこに置いていますか?またその感覚はどうですか?
まだまだ、次は嗅覚に集中してみましょう。
どんな匂いがしますか?
部屋の匂い?外の匂いは入ってきていますか?
このように五感に集中することで、意識を現在の自分に向けることができます。
もちろんこの方法でも様々な思考や感情が浮かび上がってくるでしょうからその都度それを受け入れましょう。
また、マインドフルな状態に入る練習になれば、瞑想という形でなくても良いという話をしましたが、ではどのような方法があるのでしょうか。
例えば、散歩をする時にも五感に集中することができます。足の裏の感覚、周囲の音、風、温度、匂いなどに意識を向けてみてください。
他にもご飯を食べる時、意外とご飯そのものに集中して食べることってないですよね。
口に入れる前に、どんな香りがするか集中してみましょう。
食べたら、口の中のどの部分に食べ物が当たっていて、どんな味がするか、噛む時に歯にどのような感覚があるか、などに集中してみましょう。
また、飲み込んだ時に食べ物が喉を通って行って胃に入るところまで感覚に集中してみてください。
このように、日常の瞬間瞬間にも意識を向けることでマインドフルネスを行うことができます。
ちょっと難しいですけどね。
僕は普通に時間をとって、瞑想という形で練習しています。
まとめ
いかがでしたか?
方法は簡単ですよね。
五感や動作に意識を向けることで現在の自分に集中し、また、思考や感情の流れを認識して受け入れる。
この繰り返しがマインドフルネスです。
やり始めてすぐに劇的な効果が現れるというようなものではないですが、良い結果が現れるということは様々な研究データが示しています。
マインドフルネスを習慣化して、全集中で自分磨きをしてみましょう!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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では。。。
参考書籍・サイト
・https://www.psychologytoday.com/us/basics/mindfulness
・サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
・マインドフルネスストレス低減法
・マインドフルネス (ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ])
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